米国は州によって運転するための免許が必要になります。
昔アメリカ人で50州全部の免許証を集めた猛者がいましたが、よほどの免許証コレクターで無い限りは必要無いでしょう。
さて、米国内の州から州へ引っ越す場合、新しい州に移ってから免許証を新規発行・更新するために決められた期間があります。
州によってはすぐに免許証を更新しなければ行けなかったり、90日間まで問題なかったりと色々です。
他州からイリノイ州へ引っ越した場合に更新しなければ行けない日数
引越し後、何日以内に免許証をその州の免許証に更新しなければ行けないか?
州(アルファベット順) | 州の免許センター | 日数の期限 |
---|---|---|
Illinois(イリノイ) | Office of the Secretary of State | 90 |
他州への引っ越しについては以下を参照してください。
* 米国外からイリノイ州に引っ越した場合は上記の日数は適用されません。
米国外(海外)からイリノイ州に引っ越してきた場合、身分証の代わりに運転免許証を取得しておいた方が無難です。パスポートを持ち歩いてなくした場合を考えると、身分証として運転免許証を早めに取得しておいた方が無難でしょう。
* 州の免許センターによっては州外、もしくは国外からのアクセスができないウェブサイトもあります。例:イリノイ州
DMV(免許センター)に何を持っていくか?
米国の他州から違う州へ引っ越してきた場合は基本的に以下が必要になります。
- 他州の有効期限内運転免許証 (Current drivers’ license)
- 個人を証明できる書類 (identity verification)
- 住んでいる事を証明する書類 (proof of residency)
- 支払い・お金 (payment)
全ての書類はオリジナルの原本を持ってきてください。スキャンやコピーは受け付けられない場合があります。ただし、最近では銀行のStatement、水道光熱費の請求書などはオンラインでしかない場合があるのでそれらは印刷したものでも問題有りません。書類は必ず印刷したものが必要です。スマートフォンの画面を見せるのは却下される可能性大です。
1. 他州の有効期限内の運転免許証 (Current drivers’ license)
有効期限内の運転免許証が必要です。期限が切れている免許証の場合は再度新規に運転免許証を発行しなければ行けないのでロードテストを再度受ける必要があります。
2. 個人を証明できる書類 (identity verification)
社会保障番号(Social Security Number (SSN))が載っているカード(紙)(社会保障カード/Social Security Card) またはパスポート。
基本的に州のDMVのウェブサイトに必要書類が全て明記されています。
3. 住んでいる事を証明する書類 (proof of residency)
州によっては一つだけ要求されるものもあれば2つ要求されるものがあります。
電話の請求書、ガスの請求書、電気の請求書など
4. 支払い・お金 (payment)
現金、チェック またはクレジットカード
チェックは使えなかったりする州のDMVもありますので複数の支払い方法を必ず用意しておくのが必要です。また、支払うサービスによっては現金とクレジットカードが使えなく、チェックかMoney Orderしか使えないサービスもありますので行く前にDMVのウェブサイトで必ず確認をする必要があります。支払いができないと長~い列にまた並んで一からやり直しを要求される場合があります。
新しい免許は普通郵便で送られてきます
日本で書類が送られてくる時は書留などではんこやサイン、または本人確認が必要とされる時がありますが、こちらは郵便受けの中に他の手紙と一緒に配達されてきます。
大体1~3週間以内に送られてきます(few weeks)。
もし届かなかったら再度免許センターへ行く必要があり、その時に事情を説明すれば再度発送してくれるでしょう。
DMV(免許センター)での流れ
記事を執筆している2020年6月8日現在、イリノイ州の各所のDMVは長蛇の列です。というのも、中国ウイルスのせいで4月、5月とDMVが閉まっていましたが、6月になってやっと再開する事ができましたので。
以下の写真では見にくいかもしれませんが、赤枠で囲んだ箇所がDMVであり、その入口から伸びているのが長蛇の列です。
真夏のコロナ禍の中、人とかなり密接に隣り合って待つのがいいのか、真冬のシカゴに外で凍えながら待つのがいいのか考えものですね。なお、この日は26度C以上で長蛇の列、ソーシャル ディスタンシングって何?というくらい密でした。
待ち時間
DMVでの待ち時間は非常に長いです。日本の古い大学病院と同じ様に長ーーーいと思ってください。小説、スマホゲーム、なんでも良いので時間を潰せるものを持っていくのが懸命です。
施設内で寝る行為は自殺行為だと思ってください。
別に死ぬわけでは有りませんが、施設によっては番号がTVモニターに映し出され呼び出しがあったりする施設もあります。しかし、呼び出さえr多時に該当する窓口にすぐに行かなければいけません。再度呼ばれることもありません。気づかなければ最初からやり直しです。最初からというのは外で列に並び直し、何かしら受けたテスト等もやり直しです。文句を言うもんならセキュリティーを呼ばれる可能性もあります。職員の言い分として気づかない方が悪いのですから。
目の検査
メガネやコンタクトをしなければ見えないのならそれらをして目の検査を受ける必要があります。係の人がそれらの情報を免許証に書き込みます。もし、運転する時にメガネやコンタクトをしていなくて捕まった場合犯罪行為になります。
免許テスト(筆記)第一関門
免許テストは複数言語から選ぶことができます。カリフォルニアとかは日本語での免許テストがあるようですが、州によっては有りません。また、例えば日本語が免許テスト用の言語としてあってもどこの誰が翻訳したかわからないめちゃくちゃな日本語の場合もありますのでできれば英語で免許テストを受ける事が一番です。
英語を使わず生きてきた方でも勉強すれば受かります。
ロードテスト(実地)第二関門
免許テストに合格した場合、即日、もしくは後日ロードテストを受けることができます。
ちなみに、たとえ落ちても数回は受けれるみたいですが、落ちた回数が多すぎると再度DMVにお支払いをしなければいけなくなりますし時間の無駄になりますのでできれば一度で受かりたいですよね。
数えるほどしか日本で運転した事が無く、ペーパーのゴールド免許の人は必ず誰かと一緒に運転を何回も練習して下さい。手足の用に車を動かせるならある意味安心ですが、法定速度はしっかりと守ることが大事です。運転は、絶対に法定速度以下にし、線の前で3秒は停止させるなど徹底して下さい。
ロードテストで走る箇所
ざっくりいいますと、DMVがある場所によって違います。もしDMVの場所が街中でDMVが道路で囲まれている場合DMVの周りをちょっとぐるっとまわるだけのコースだけの場合もありますし、郊外だと試験官によってまたは試験官の気分によってどこを走るか変わってきます。
Schaumburgの場合は昔から運転コースが変わっていないみたいなので、DMVの周りをちょろっと回る形だけで終わります。
Lake Zurichなどのもっと郊外のDMVでの場合は周辺に住宅街がありますのでその住宅街の中でテストしたり、住宅街に行くまでの道でテストします。2020年2月Lake Zurichでロードテストを受けたときはLake Zurich DMVがあるDeerpath Commonsの北側の出口を右に出て、すぐに最初の信号で左に曲がり、S. Old Rand Roadを少々走り、そこからすぐの住宅街入り口のフォーストップから右に入り、中をぐるぐる走ったり止まったりしながら、最後S. Old Rand Roadの先ほどの入り口に戻り、今度は反対側の住宅地に入り、Walmartのある一角に行き、さらにそこをS. Rand Roadまででて、DMVへ帰っていくテストでした。
日本から始めてきた人で日本でしょっちゅう運転していた人にとっては運転席と車が走る側が反対なだけで苦労はないでしょう。しかし、日本でペーパーのゴールド免許の人や運転が初めての人にとっては郊外の道のいきなりの速さには怖さを若干感じるかもしれません。とはいえ、街中のロードテストでは昨今は交通量も多く、自転車の利用者も多かったりするので違う面で怖いかもしれないですね。
試験場周辺の速度
SchaumburgとLake Zurichでのテストの違いはちょっと街中か郊外の違いです。Schamburgでは40マイルのスピードを出します。混んでいる場合なら20~25くらいしか出せないときもあります。
逆にLake Zurichの場合はDMVがある一画を出るときにすぐ50マイルになります。日本でいえば高速道路の速さです。
面接官による違い
試験を受ける人にとっては面白くはありませんが、受かった後に話のネタになるかもしれない実話としてあるのは、試験官がロードテストを受ける人がこいつ面白そうだなとかちょっとためしてやるか!と思われた場合、『あの40ftコンテナを積んでいるトラックを追い越せ!』と言われる場合もあります。それだけで一発合格の人もいます。(この話しは試験官と仲良くなって試験官が実施テストを行った時のテストを教えてもらいましたが自分はそういう機会は残念ながら有りませんでした。)
試験官によっては自分も危ない目に遭うことがありますので、試験を受ける人が緊張していると分かればRelax! Relax! 大丈夫だよ!って励ましてくれる人もいたりします。
もちろん、ごく少数ですが、一切笑わないタイプの試験官もいれば、こちらが真剣に運転しているのに話しかけてくるタイプのおばちゃんもいたりします。主に、黒人のタイプの試験官の場合、自分(試験を受ける側)に余裕があればフレンドリーに接すれば多少間違っても試験は合格させてくれます(これは私の実話です)。
支払い
支払いに関しては、
- 現金
- クレジットカード・デビットカード
- チェック
が主な支払い方法です。州ごとに、またサービスによって使える・使えない支払い方法がありますので複数の支払い方法を用意しておくことが必要です。例えば、イリノイ州のDMVにてRevenue transactionsというサービスがありますが、このサービスではチェックかMoney Orderしか使えません。
子供を連れて行く場合
おすすめしません。
何歳であっても子供を連れて行くことはおすすめしません。
とくに現在のコロナ禍の最中、感染のリスクが増えますし、長蛇の列で待っている中、施設の中で子供が騒ぎ出したら自分もストレスMAX、周りはもっとストレスMAXになります。また、施設内には椅子が置かれていますが、すぐに埋まります。
運転免許証を更新しなかった場合どうなるか?
見つからなければ基本的にどうにかなることは有りません。
しかし、会社のHR(人事部)に基本的に保険などのために要求されるので免許の更新はするしか有りませんよね。自営業の場合、医療保険に入ったりしたり、何かしらの証明書にて誕生日が必要になったりした場合に運転免許証はちゃんとした公的証明書なので、あれば便利です。
一日の時間帯の何時ころいくのが正解か?
最低限午前中10時前に到着することをおすすめします。
できれば朝一番、開店前から並んでいるのがベスト。
もし午後から並ぶものなら午前中から並んでも3時間は全部の流れで必要になってくるので午後からの場合はもっと長く並ぶと思ってください。
その他
新しい州に引っ越した時に必要となってくるのが新しい車関係の保険です。
州によって車両保険・損害賠償保険の最低要件は違ってきますし、お支払額もzip codeによって変わってきます。
もし引越し先の州で事故を起こした場合、保険会社に新しい州に引っ越したりしたことを教えなかった場合、事故の保証が受けれない場合があります。他人を事故に巻き込んだりした場合禁固刑にさえなりますので運転は慎重に。
忘れがちですが、保険はしっかりと入っておきましょう。
送られてきた書類が間違っていた場合
まずアメリカでは、
DMVから送られてくる書類も例外ではありません。
もし送られてきた書類が間違っていた場合はすぐにDMVへ連絡してください。運転免許証の名前などが間違っているかどうかは仮免許をもらうときに紙の仮免許のコピーをDMV側からペーパーテストのあとに直ぐもらえますが、そこでしっかりと確認をすること。でないと間違ったままの情報で新しいプラスチックの運転免許証が送られてきてしまいます。
Vehicle Stickerも例外ではなく、自動車の利用のための更新にVehicle Stickerがあります。日本と同じようなものです。それのお支払いの費用が間違っていました。Vehicle StickerのためだけにDMVには行きたくないのですが、送られてきた更新用の通知には10倍のFeeが書いてありました。
電話しても埒が明かず、メールで問い合してもDMV側は間違っていないとの一点張り。仕方がなく最寄りの開いているDMVへ行くしかありません。そこで事情を説明して本来のVehicle Stickerの値段をお支払いします。
なお、2020年6月23日現在のVehicle Stickerの値段はこんな感じ。
How much does a license plate renewal sticker cost?
A standard renewal sticker costs $151; a renewal sticker for a personalized plate costs $158; and a renewal sticker for a vanity plate costs $164.
DMV(免許センター)は役所です
そうです。役所です。
日本の役所と違ってフレンドリーに扱ってくれる人もいますが、基本的に役所として不正をしては行けないのでルールに従って施設の人は接してきます。
日本の役所では多少苦笑してくれるくらいですが、こちらの人は人によっては大笑いしてくれる人もいますのである意味フレンドリーです。
ただし、日本と違い横暴な態度はご法度です。
日本では大声で叫んだり、横暴な態度を叫んでも警察は来ません。逮捕もされません。
しかし、米国では公共の場で大声で叫ぶ、横暴な態度にでるということは警察に連れて言ってくださいと言っているようなもので最低限罰金刑は覚悟してください。罰金刑が着くということは犯罪歴が残るという事ですのでくれぐれも注意してください。
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